川西 E15K1 紫雲(Norm) RS MODELS \2,284)   2011/03/21                      リストに戻る
 
 

昭和14年、敵戦闘機の制空権下でも強行偵察が可能な高速水
上偵察機の試作を海軍は川西に指示しました。
川西は水上戦闘機「強風」と併行して14年7月設計に着手しまた。

エンジンは「火星」を装備し、その大馬力によるトルクの
影響を吸収するため日本最初の二重反転式プロペラを採用、主浮舟は単浮舟式として板状支柱で取り付けられ、緊急の場合付根から投下し重量および空気抵抗を減じて陸上機に劣らぬ高速を得るようにした。また、翼端の補助浮舟は上半分がズック製の気嚢式とし収納の時には、空気を抜いて内側に密着させる半引き込式とし、主翼には帝国大学付属航空研究所の谷博士の設計なる層流翼(LB翼)を使用するなど、高速水偵としての可能なあらゆる新機軸が試みられた。

 試作第一号機は昭和16年12月に初飛行したが、新機構を試みた機体だけにフラップの故障、翼端の補助浮舟の作動不良など事故が続発しその間、発動機の換装、尾部下面にフインの取り付けなど、機体にも長期にわたって改修が行われた結果、17年10月にようやく海軍に納入した。当局では、航空巡洋艦ともいえる丙巡「大淀」級に搭載する強行偵察機、二式高速度水上偵察機として採用を内定、先に領収した4機につづき増加試作機を発注、18年中に8機と19年に2機が製作されました。
 本機は昭和18年8月、「紫雲」11型(E15K1)として制式採用になったが、実用試験のため戦地に投入された6機が、主浮舟の投下不良などもあって短期間に失なわれた事もあり、実用上種々難点が指摘され、量産にはいたらず、ほかはほとんどテストだけで終りました。

全幅 14.000m 全長 11.587m 全高 4.950m 自重  3,165?  総重量  4,100kg 発動機 三菱「金星」24型×1 1,620hp
最大速度  469km/h 巡航速度  296km/h  武 装   胴体後部上方  7.7mm旋回機関銃×1 爆弾 60kg×2 乗員 2
パーツ全体はつや消しのプラスチックで細くて繊細な凹モールドとなっています。またキャノピーはインジェクションの透明度の高いものになっています。台車も付属しています。
コクピットはシンプルな構成になっています。シートベルトのみ追加工作しました。
完成写真
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